堺正元について

包丁選びのアドバイスー長く愛用していただきたいからー

お客さまの包丁選びのお手伝い

堺正元では、包丁をご購入の際、お客さまのご相談に乗らせていただきます。本格的な包丁のご購入が初めての方も、お気軽にご相談ください。 きっとお客さまにぴったりの一本をお探しいたします。また、包丁だけでなく「まな板」「砥石」選びのアドバイスもさせて頂きます。
せっかくお買い上げいただくなら、長く良い状態でお使いいただきたい。それが、「ビフォーサービス」を大切にしている堺正元の想いです。

1.包丁の種類を決める

包丁にはたくさんの種類があり、それぞれ性質や用途が異なります。和包丁は、食材の用途に応じて、美味しく切るために色々な包丁が用意されています。
用途で分けると以下の4分類になります。

魚用の包丁野菜用の包丁

肉用の包丁専門の包丁

魚用の包丁
魚用の包丁 魚用の包丁 出刃包丁 魚用の包丁 小出刃 魚用の包丁 貝割き包丁 魚用の包丁 身卸し包丁 魚用の包丁 柳包丁 魚用の包丁 切付柳包丁 魚用の包丁 タコ引き 魚用の包丁 先丸タコ引き 魚用の包丁 フグ引き
野菜用の包丁
野菜用の包丁 野菜用の包丁 鎌形薄刃 野菜用の包丁 東型薄刃 野菜用の包丁 むきもの・細工包丁 野菜用の包丁 和牛刀
肉用の包丁
肉用の包丁 和牛刀 肉用の包丁 和牛刀
専門用の包丁
専門用の包丁 専門用の包丁 骨切包丁 専門用の包丁 シビ切り包丁 専門用の包丁 厚口包丁 専門用の包丁 ウナギ割き 専門用の包丁 アジ割き 専門用の包丁 そば切り 専門用の包丁 中華包丁 専門用の包丁 寿し切り包丁

伝統技法を使って作られる包丁の製造工程

2.包丁の種類と長さを決めたら
包丁の鋼を選ぶ際のポイントは3つ

(1)さびてもいいか、さびに強いものがいいか

さびる鋼のほうが、概して切れ味や持ちも長持ちするし、価格も色々な中から選べます。さびに強いタイプで切れ味の長持ちするものもありますが、さびるものに比べ、割高です。

和包丁

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

和牛刀

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

洋包丁

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

さびてもいいか、さびに強いものがいいか

参考)1.鋼の種類について

(1).日立金属(株)が開発したものが『ヤスキハガネ』です。 日立金属(株)が安来市で工場を創設し、鋼を作り始めたのでその地名をとって「ヤスキハガネ」と名づけられました。 ヤスキハガネには、青紙・白紙・黄紙・銀紙の種類があります。
さらに詳しくお知りになりたい方は 日立金属(株)HPへ
日立HPはこちら

(2).武生特殊鋼材(株)が開発したものがV金10号です。
武生HPはこちら

(2)その中で、どの鋼を選ぶか

和包丁も洋包丁も、鋼の材質によって切れ味も、その長持ちも変わります。 鋼が硬いほど、切れ味のよさや切れ味の長持ちも良いですが、自分で研げないと宝の持ち腐れになります。

鋼の材質と特徴
種類材質特徴
青紙1号青紙2号にさらに炭素量を増加したもの2号よりさらに硬い
2号白紙二号にタングステンとクロム等を混ぜたもの耐摩耗性があり、切れ味が長持ちする
白紙1号白紙2号にさらに炭素量を増加したものこの鋼材を打てる職人が堺でも少なく希少な包丁
2号黄紙からさらに不純物を取り除いた物切れ味が良く研ぎ易い
3号白紙2号より炭素量が少ないもの 
黄紙 JIS SK材の不純物を低減させたもの 
銀紙3号クロームを多量に加えたステンレス鋼錆びにくいが硬度はいくぶん低い
V金10号炭素添加による素地の強化と研削性の良好なステン刃物鋼銀紙3号より硬い
(3)製造方法

鋼と地金の合わせ包丁か、鋼だけの本焼きにするかですが、一般的には合わせ包丁のほうが研ぎやすいです。

製造方法の種類について
名称説明特徴
合わせ包丁軟鉄の地鉄に硬い鋼をはり合わせて造られた包丁研ぎやすく、扱いやすい。包丁の大半がこの品
本焼き包丁 全部が同じ鋼だけで造られた包丁
・油焼きとは焼き入れ工程を油で冷却するもの
・水焼きとは焼き入れ工程を水で冷却するもの。本焼きを水焼きで造れる職人が堺でも少なく稀少な包丁
プロの方向け
粘り強さがある
水焼きは、油焼きより、さらに硬度が優れている
歪みがほとんどない
墨流し包丁合わせ包丁でいう、軟鉄の地鉄と鋼を何層にも重ね美しい墨流し模様が表面に現れた包丁歪みがほとんどない

本店にご来店いただきましたら、製造工程別の実作品を詳しくご説明させていただきます。

包丁の製造工程別(1鉄と刃物鋼2刃金付け3半形4中子とり)

包丁の製造工程別(5火造り仕上げ6裏すき7仕上げたたき8整形)

包丁の製造工程別(9焼き入れ10荒研ぎ11平研ぎ12出来上がり)

3.仕上げは4種類から選べます。

仕上げは4種類から選べます。

仕上げ研ぎの種類について
名称内容
鏡面研ぎ鏡のように磨き、光らせるように研ぎあげたもの。クレンザーや荒いもので磨くとキズがつきやすいので注意
本霞研ぎ霞がかかったように研ぎあげたもの。包丁のひずみをきっちりと直しており、プロの方向け
霞研ぎ本霞研ぎまでの手間はかけていないもの
立つ研ぎぼかしともいい、縦に研ぎあげたもの

本店にご来店いただきましたら、仕上げの種類別の実作品を詳しくご説明させていただきます。

刺身包丁の研ぎ方による仕上げの変化

伝統技法を使って作られる包丁の製造工程

伝統技法を使って作られる包丁の製造工程

4.柄の種類を決める

ほうか銘木シリーズから選べます銘木は弊店オリジナル商品です。サヤも同じです。

柄の種類を決める

1.柄の種類について
木材特徴
ほう軽く、割れにくく、水に強く、濡れた手で握ってもすべりにくい
銘木ほうに比べ硬く、耐久性に優れている。
口輪特徴
水牛の角手に優しい高級感
プラ手に優しい
特徴
握りやすさのお好みでお選びください
八角握りやすさのお好みでお選びください
2.さやの種類について
木材特徴
ほう軽く、割れにくく、水に強く、濡れた手で握ってもすべりにくい
銘木ほうに比べ硬く、耐久性に優れている。

伝統技法を使って作られる包丁の製造工程

伝統技法を使って作られる包丁の製造工程

5.オーダー

お好みに合うものの在庫が無い場合や、寸法を標準より変更したい場合は、オーダーで対応いたします。
標準品も手作りなので、オーダーをしても、価格はそれほど大きくは変わりませんが、商品によっては、出来上がるまで数ヶ月かかることがあります。

寸法について

包丁を長くお使いいただくための「まな板」「砥石」の選び方

まな板の選び方

お客様のニーズに応じたまな板を選ぶことが業務の効率化とコスト削減につながります。

(1)とにかくコストをおさえたい

分厚いまな板を使って、削りなおしをするのは、コストがかかります。堺正元には、もっとコストを抑えて かしこくまな板をお使いいただくために、2種類のまな板をご提案します。

薄い1cmのまな板を使う

薄い1cmのまな板を使うことです。分厚い物よりも安価で購入いただけます。
当店の製品は、両面とも滑り止め加工をしていますので、両面を使うことができます。 (他社は、薄いものは片面滑り止め加工がほとんど)

積層まな板を使い、はがしていく

積層まな板を使い、はがしていくことです。まな板削りの必要がありません。
方法は、包丁を層に差し込むだけで簡単にはがせます。

固定された台の上で使う場合は「薄い1cmのまな板」を使用されるのが、もっともコストが安くなると思います。

(2)包丁に優しく、切れ味を長持ちさせたい

この様なご希望をお持ちのお客さまへ、2種類のまな板をご提案します。

薄い8mmタイプ

固定された台の上で使う場合は、薄い8mmタイプのソフトな質感で、刃当たりの良さも抜群のニュータイプ衛生まな板。

厚めの2cm以上

厚めの2cm以上なら、木製まな板と変わらない質感で、 包丁の切れ味もグンと良くなるハイソフトまな板をおすすめします。

(3)目打ちを使いたい

木製目打ち差しをまな板にセットしているので、 うなぎ、あなごから鮮魚まで、調理できます。木製の目打ち差しは取り替え可能です。

(4)熱湯消毒や抗菌仕様など、衛生にこだわりたい

100℃の熱湯をかけても、また、食器洗浄機や乾燥機にいれても大丈夫です。

(5)食材によって使い分けたい

まな板そのものに色の付いたものと、まな板のふち等を加工して、色をつけたものと2種類あります。
ふち等の加工方法として、バンド張り、差し込み、埋め込み大と小の4種類があります

(6)目盛りの付いたものがないか

はがせるまな板の技術を応用して、目盛りをはさみこんだものがあります。目盛りのサイズは、お客様のオーダーに対応できます。

(7)調理台の寸法に合わせたい

お客様のご指定のサイズに加工が出来ます。

(8)オーダー対応

寸法、目盛りだけでなく、オリジナルの絵入りのまな板も作成できます。

砥石の選び方

お客様のニーズに応じた砥石を選ぶことが業務の効率化とコスト削減につながります。

(1)早く刃の付く砥石がほしい

研磨力の強いシャプトンのセラミック砥石の中砥石(#1000)をおすすめします。

従来型の人造砥石に比べ、 研磨力が強いので、研ぎの時間が大幅に短縮されます。 鋼系の包丁でもステンレス系の包丁でも、どちらにも効果があります

(2)よくおりる荒砥石がほしい

研磨力の強いシャプトンのセラミック砥石の荒砥石(#120)をおすすめします。

(3)刃渡りの長い包丁を研ぐ幅広のものがほしい

通常商品は、幅が約70㎜ですが、特大サイズで幅が100㎜のものもありますし、また丸形(直径220mm)の砥石もあります。

(4)砥石の面直しをしたい

セラミック砥石用と通常の人造砥石用の2種類があります。
人造砥石用には、修正する砥石の面を上からこするタイプと修正する砥石をのせてこする幅広タイプの2種類があります。
さらに金剛砂等を、混ぜるとさらに早く直せます。

(5)さびにくい砥石台がほしい

通常のタイプは、メッキ仕様のため、場合によっては、さびが発生しますし、 締めるねじも固まる場合がありますが、当店では、金属部がオールステンの商品も用意しています